Lektion 22, Text 1

第二十二課 一 観光でベルリンへ

小川さんは、ヨーロッパの演劇と音楽を鑑賞する旅行グループに参加して、ドイツ民主共和国に来ました。シェーネフェルト空港に降りると、広い郊外が目に入り、東京の周辺に比べると、とても静かなので、日本人は関心したり、うらやましく思ったりしました。バスで約四十分ぐらい走った後で、アレキサンダー広場にあるホテル・シュタット・ベルリンに着くと、ドイツ民主共和国旅行社のハーゼさんと通訳のショルツさんが待っていました。ハーゼさんは、日本から来た観光客たちに短い挨拶をした後で、その日からの予定について次のように説明しました。

ハーゼ「みなさんは、きょう夕方の七時からベルリーナ・アンサンブルで『コリオラン』が見られます。劇場に行く前に、ホテルで食事をしますので、五時半に二階のレストランに集まって下さい。バスは、六時半にホテルの前から出ますので、遅れないで下さい。十時半にはホテルにもどれると思います。あしたは、国立オペラ劇場にコンサートを聞きに行けますが、それまでは事由時間です。あさっては、朝食が済んでから、バスでライプチッヒに行きます。ライプチッヒでのみなさんの計画は、責任者のベルガーさんが、みなさんを出迎えて、くわしく説明すると思います。』

夕食はドイツ料理で、食べられない人もいましたが、ビールを飲んだりいろいろ話し合ったりして、日本人は、それぞれ楽しんでいました。「コリオラン」の上演はとてもすばらしく、ホテルに帰ると、もう十一時近くでしたが、小川さんは、何人かの人たちとその日の印象を話し合ったりして、寝たのは夜中になってしまいました。

翌日は前の日に比べて急に涼しくなりました。「ベルリンは、日によって暑かったり、涼しかったりするので、とても困ります。」とショルツさんはベルリンの天気について日本人に話しました。

小川さんは午前中、買物をしたり、博物館や美術館を訪れたりして過ごしました。また、日本ではなかなか買えない珍らしいレコードも、二、三枚手に入れることができました。小川さんは、日本で半年ぐらい前からドイツ語学校でドイツ語の会話の勉強を始めましたが、授業に出たり出なかったりしたので、なかなか覚えられませんでした。けれども、ベルリンでは少しドイツ語が話せて、ドイツ人にもわかったので、とてもうれしく思いました。


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