Lektion 17, Text 1

第十七課 一 将来の希望

母は教師で、大阪のある高校で英語を教えています。

学生だったころ、母は英語のほかにフランス語とドイツ語も勉強しました。専門は英文学で、卒業した後は、すぐ就職するよりも大学で研究を続ける方がいいと思いました。将来、英文学の研究で立派な仕事をするつもりで、学生時代から一所懸命勉強しました。母が大学の四年生になった時、この将来の希望について教授に相談したところ、教授は賛成も反対もしませんでした。ただ、日本では、まだ女性が研究生活を続けるのは、男性の場合よりも困難だという具体的な例をいくつか話し、その後で、もう一度よく考える方がよいと意見を述べました。このような教授の意見は。相談する前から予想していたことだったので、母は少しいも驚きませんでした。しかし、当時の母には研究生活を続けるための経済的な条件がありませんでした。そして大学を卒業した後で、母は先生になりました。母は先生になったことを少しも悲しく思いませんでした。自分が若かったころに勉強したことを若い人たちに教える仕事は、とても楽しいと母はいつも私に言っています。母は先生として働く一方、専門の研究もずっと続けってきました。先生という職業は立派な職業だと、母は私が子供だったころから話していました。

子供のころから、母が立派な仕事をしていることを得意に思い、私も将来は是非先生になりたいと思っていました。高校に入学するころまで、この考えを持っていました。そして、大学では、将来先生になるために必要な勉強をするつもりでした。

ところが、高校の三年生だった時、私はひどい病気になってしまいました。そのため高校を半年休まなければなりませんでした。この病気の間に、将来のことをいろいろ考えました。そして先生という職業も重要だが、医者も同じように人々のために役に立つ職業だと思うようになりました。

日本では、医者になるためには勉強も大変ですが、家族の経済的負担も大きいので、楽ではありません。しかし、私の両親は、医者になりたいという私の決心に賛成でした。

今、私は東京の大学で医者になるための勉強しています。毎日、一所懸命勉強しなければなりません。それで、時々辛いと思いますが、将来は立派な医者になりたいと思います。そして、人々の役に立つために、これからも、もっと頑張らなければならないと思います。


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