Lektion 19, Text 2

第十九課 二 子供の日

きょうは五月五日で、日本では子供の日です。この一週間は、まず四月二十九日の天皇誕生日、五月三日の憲法記念日、そして五日の子供の日と公休日が続きます。

井上さんは日本語の先生で、きょうポールさんを家に招待しました。五月五日は、会社や役所や学校は休みですが、普通の店は開いているので、ポールさんは、途中でまず花屋に寄って、井上さんと奥さんに赤や白のカーネーションを十本買いました。それから、その隣のお菓子屋で、お子さんたちにチョコレートを一箱買いました。

ポールさんが井上さんの家に来るのは、きょうが初めてなので、井上さんは、東横線の田園調布駅から家までの道順を地図に書いて、先週ポールさんに渡しました。その時、歩いて十五分ぐらいだと井上さんは言いました。しかし、三十分以上歩きましたが、井上さんの家は見つかりませんでした。何人かの人に地図を見せて、道を尋ねたところ、ポールさんが駅の出口を間違えたことがわかりました。やっと井上さんの家を見つけた時は、あまり歩いたので、足が痛くなってしまいました。

井上さんの家は庭が広く、松や桜などの見事な木が何本か植わっていました。入口の門のところで「こんにちは。」と声をかけた時、突然、大きい犬が一匹、玄関の方から出て来て吠えたので、ポールさんはびっくりしてしまいました。すぐその後で、井上さんの奥さんが扉を開けて、玄関から出て来たので、ポールさんは安心しました。家族はみんな動物が大好きなので、猫も二匹、小鳥も三羽飼っていると井上さんの奥さんは笑って話しました。また、庭に珍しい花や植物を植えて育てるのが井上さんの趣味だと話しました。

ポールさんが玄関で靴を脱いでいた時、井上さんが三人のお子さんを連れて、にぎやかにあいさつに来ました。一番上の息子さんは十一歳で、その次の息子さんは九歳です。一番下の娘さんはとてもかわいいおじょうさんで、ポールさんが年を聞きましたが、「来月六つになります。」とはっきり答えました。

きょうは午前中みんなで上野の動物園に行って、とても楽しかったと、お子さんたちは、そこで見たパンダや、猿、象、熊などの動物についておもしろそうに話しました。その時、井上さんの奥さんがカーネーションを花びんに生けて部屋に持って来ました。

それから、お子さんたちを囲んで、夕方まで楽しく過ごしました。


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