Lektion 11, Text 2

第十一課 二 下宿捜し

クレーマさんは下宿を捜していますが、便利で安い部屋がなかなか見つかりません。今は、友たちの部屋をいっしょに使っていますが、狭いので、勉強の時などは互いに邪魔になります。それで、きょうは川田さんといっしょに下宿を捜しました。最初は、国電の四谷駅に近い家を見ました。

川田「今の部屋は気に入ったでしょうか、クレーマさん。」

クレーマ「そうですね。近くに店がたくさんあるので、便利でしょうが、その代り、ちょっとうるさいでしょうね。隣が魚屋で、その隣が八百屋で、向いはおすし屋ですね。私は果物は好きですが、魚はあまり好きではないので、ちょっと困ります。」

川田「えっ?」

クレーマ「魚屋は臭いでしょう。どうも魚の匂いは苦手なので、あの下宿は駄目です。川田さん、すみませんが、断わって下さいませんか。」

次は青山に行きました。四谷からあまり遠くないので、地下鉄で行きましたが、家がなかなかわかりませんでした。

川田「電話番号を知っていますか。」

クレーマ「ええと。ちょっと待って下さい。ああ、これです。583-7761番の加藤さんです。」

川田さんが近くの公衆電話から電話をかけました。場所はすぐにわかり二人は十分後には加藤さんの家に着きました。そして、ゆっくり部屋を見ました。

川田「今度はどうですか。」

クレーマ「下宿の人たちも感じがいいので、気に入っています。でも、ちょっと部屋代が高いので、迷っています。」

川田「この辺は高級住宅街なので、それより安い部屋はまずないでしょう。」

クレーマ「でも、一月二万五千円につらいですね。」

川田「そうですね。ちょっと苦しいでしょう。でも、机や椅子などの家具も新しいので、感じがいいですね。部屋も大きく、クレーマさんには理想的でしょう。」

クレーマ「多分あの部屋に決めるでしょうが、あしたまで考えます。」

川田「そうですか。クレーマさん、きょうは疲れたでしょう。少し顔色が悪いですね。」

クレーマ「ええ、少し頭が痛く、気分もよくありません。きっとかぜでしょう。」

川田「それはいけませんね。」

クレーマ「ええ。でも大したことはないでしょう。あしたはきっとよくなるでしょう。」

川田「それでは、お大事に。」

クレーマ「きょうは本当にいろいろありがとうございました。」

川田「どういたしまして。では、さようなら。」

クレーマ「さようなら。」


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