Lektion 20, Text 1

第二十課 一 家族で京都へ

十一月三日は文化の日で、日本では公休日です。ちょうど今年は月曜日で、日曜日に続いて二日間休みです。ですから、シェンクさんの家族は、土曜日の午後から三日間の予定で、五か月前から京都に住んでいるロレンツさんのところに遊びに行くことにしました。東京駅を午後三時十五分に出る新幹線に乗る予定で、それより一時間半前に家を出ました。国電に乗りながら、シェンクさんと奥さんは、ロレンツさんの家族のためのおみやげについて相談しました。シェンクさんは上等な日本酒一本がいいと言い、奥さんはお菓子の方がいいと言って、なかなか意見が決まりませんでした。その時、外の景色を見ながら、二人の話し合いを聞いていた息子さんが、ロレンツさんの家では、みんな音楽が好きなので、レコードの方がいいと言いました。東京駅に着いた時、まだ三十分ぐらい時間があったので、駅の中にあるレコード店で、日本民謡のレコードを二枚買いました。その店は小さいながらレコードの種類がたくさんあって、シェンクさんはとても感心しました。

京都駅に着いた後、車でロレンツさんの家まで行きました。シェンクさんの奥さんは、日本に一年以上滞在していながら、京都に来たのは、今度が初めてです。車から京都の街を見ながら、シェンクさんの奥さんは京都についていろいろ質問しました。ロレンツさんは車を運転しながら、京都の歴史や、京都にある名所や美術館などについて説明しました。

ロレンツさんの家に着いたのは、夕方の七時過ぎでした。ちょうど晩ご飯の時間で、ロレンツさんの奥さんがおいしいご馳走をつくって待っていました。みんなは晩ご飯を食べながら、日本での生活や、最近の政治や経済の問題について話し合いました。晩ご飯が済んだ後、みんなは紅茶を飲みながら、シェンクさんがおみやげとして持って来た日本民謡のレコードを聞きました。ロレンツさんの家族はこのおみやげをとても喜びました。その日は、みんな疲れたので、夜の十時半には寝ました。

翌日の日曜日、ロレンツさんはシェンクさんの家族を、車で京都のいろいろなところに連れて行きました。月曜日に、午後五時十四分の新幹線で、シェンクさんの家族は東京に帰りました。ロレンツさんは、約二か月後のクリスマスに、今度は、家族でシェンクさんを訪問すると約束しました。