Lektion 20, Text 2

第二十課 二 飛行機で日本へ

ポールさんはドイツ民主共和国対外貿易省の日本課の責任者ですが、仕事で約三週間日本に行くことになりました。ベルリンから日本に行く人は大抵モスクワ経由です。ポールさんも、四月十七日の八時十五分にベルリンのシェーネフェルト空港を出発するインターフルーク航空でモスクワまで飛び、今度はアエロフロート航空で東京まで直行する予定でした。

予定より少し早く午前七時ちょっと前に、同僚が自動車で迎えに来ました。家を出る前に、航空券、旅券、その他の書類などをよく調べ、忘れ物がないということをもう一度確かめた後で、自動車に乗りました。車の窓から外を眺めながら、ベルリンと東京の時差は八時間で、今ごろ東京は午後三時ごろだなどと考えて不思議な気持がしました。空港に着いたのは、七時二十分過ぎでした。すぐに、出国カウンターのところに行きました。そこで係りの人が荷物の重量を計り、ポールさんは超過料金を払う手続きを終え、その後で、搭乗券をもらいました。税関で旅券と手荷物の検査を受け、待合室に入りました。その日の新聞に目を通しながら待っている内に、出発の時間が来ました。機内に入ると、中はとても清潔で、あまり混んでいませんでした。二時間後にはモスクワに到着し、空港で役六時間待って、アエロフロート航空の飛行機に乗り換えました。スチュアデスのサービスもいいので、時間もすぐたってしまうと友だちは言っていましたが、これから東京まで十時間は飛行機に乗っていなければならないので、ポールさんはちょっと憂うつでした。モスクワ空港は、次々に発着する大型ジェット機でにぎやかです。それらを窓から見ている内に、ポールさんの乗っている飛行機も空港を発ちました。

それから飛行機はシベリア大陸の上を何時間か飛び続けましたが、その広大な国土見下ろしながら、ソ連は本当に大きい国だと改めて関心しました。

午前十一時着の予定でしたが、飛行機が少し遅れて成田国際空港に着陸したのは、十二時過ぎでした。税関で入国査証の調べを受けた後、ホールで荷物を受け取りました。

一週間前に電報を打って関係者にポールさんの到着時間は知らせてあったので、何人かの人たちが出迎えに来ていました。ポールさんはそれらの人たちに挨拶あいさつした後で、大使館の車で都内のホテルに向かいました。


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